点検の目的
①遊具の機能障害を早期に発見し、予防する為の重要な手段であり、対象となる遊具を健全な状態で、
継続的に維持することを目的とします。
②安全性の確保、機能の保持、美観に配慮した形姿の維持に配慮します。
点検の目的
遊具の摩耗状態や変形、経年変化などについて点検する「劣化診断」と遊具の形状や安全領域などの妥当性を評価する「基準診断」の両面から、念入りに行います。
点検作業は「一般社団法人 日本公園施設業協会(JPFA)」の資格認定を受けた資格者が行い、点検をもとに「公園施設製品安全管理士」が総合判断を下し、報告責任者にあたります。
1.安全領域
遊具の安全な利用行動に必要とされる空間であり、子供が遊具から落下したり飛び出したりした場合に到達すると想定される範囲である。安全領域の内部空間では、遊具本体を除き、最大事故に結びつく要因となるような障害物や異物や硬い設置面があってはならない。
2.定期点検
管理者が必要に応じて専門技術者と協力して一定期間ごとに目視・触診・聴診あるいは測定器を使用して行う点検。
目安頻度は年1回以上。
3.日常点検
管理者が目視・触診・聴診などにより遊具の異常などを調べるために日常的に行う点検。
4.スイングクリアランス
遊具の揺動する部分と接地面(着地面)もしくは、他の部位との間に作られる隙間。
5.劣化
長時間使用で金属の場合腐食、摩耗等により脆くなること。
木材の場合、腐朽等により脆くなること。
6.摩耗
金属の接点が摩擦の繰り返しで、摩擦熱により磨り減ること。金属の場合、クロムメッキ、ステンレス製で摩擦を軽減できる。
7.腐朽
木材製品が水分等により、腐朽菌の働きにより気が腐ること。腐朽菌の繁殖条件は適当な水分、湿度、酸素、栄養分であり、湿度85%以上、木材の含水率が20%以上、湿度20~30℃、高温多湿の環境を好み、酸素を必要とし栄養分は木材に含まれるリグニン、セルロース、ヘニセルロースである。加圧注入防腐処理、防腐塗料塗布処理で腐朽を防止する。
8.腐食
金属(鉄製)が酸化還元反応により金属が電子を失ってイオン化し金属面から脱落、錆びる(酸化)こと。
スズ、亜鉛めっき、サビ止め塗装、防錆テープにより腐食を防止する。
9.落下高さ
通常の利用状態で、利用者が容易に到達できる遊具の部位と、そこから直接に落下すると想定される面との垂直距離。